小野 茂 教授
統計的因果推論の視点から, 計量モデルと種々のデータ分析手法を使って, 社会事象を生み出す要因と因果効果について研究しています。
- 専門分野
- 情報基礎科学
- オフィスアワー
- 前期:水曜日2限(オンライン) 後期:火曜日2限(オンライン)
研究内容
最近は深層学習に基づくAIの因果推論への適用について興味を持って勉強しています。生成AIや認識AIをはじめとする深層学習に基づくAIの予測能力の高さには目を見張るものがあります。一方, AI技術の適用範囲を広げるとともに、技術進歩を更に加速させるために因果関係の取り組みが模索されています。計量モデリングとAIは相性の良い分野です。統計的因果推論において, それらの融合には高いポテンシャルがあると考えています。
統計的因果推論と計量モデリング、 事例研究の手法を研究に生かします
統計的因果推論・計量モデルに基づく社会事象の分析を研究テーマとして挙げています。
社会事象と言うと広い言葉ですが、人間の社会活動に起因する事象全般を指しています。
また、統計的因果推論とは実験や観察などから得られた不完全な情報をもとに事象の因果効果を統計的に推定していく考え方で,計量分析とは事象が発生する原因や影響について統計的な手法を用いて数値的に説明する枠組みのことです。人間社会の営みの背後には必ず理由があります。表面的な事象に捉われない、客観的で分析的な視点を育成することをゼミの目標にしています。
ゼミの共通理論に統計的因果推論と計量分析を置いています。よって, 3年次には、輪講とPythonを使った実証分析を通してこれらの理論を勉強していきます。しかし、これらはゼミの共通言語として勉強するのであって、卒論のテーマを制約するものではありません。卒業研究では学生個人の問題意識に合わせて分析対象を選びます。卒論指導では、学んだ理論をもとに課題を設定し、課題を生み出す要因を同定・検証する力の育成を重視しています。
到達目標:主観的(個人的)な問題意識を客観的(社会的)な問題意識に昇華する能力の育成を目標にしています。また、事象を事象として捉えるのはなく、Why-How(なぜ、どのように)の視点から捉えることを重視しています。
研究方法や学びのスタイル
主な卒業研究テーマ
- オリエンタルランドの需要モデルと事業多角化の評価
- LCC 参入がもたらす FSA の需要変化と空港戦略
- 共感に基づく人と動物との関係―人への共感とヒト以外の動物への共感の違いついて
- 女性就業率と学童保育定員率の関係における地域要因:市町村別及び都道府県別パネルデータ分析
- 女性の就業率と就業形態の地域性:クラスタリングによる精緻化
卒業研究のキーワード
統計的因果推論, 計量モデル, データ分析, 社会的課題
担当科目
- 情報数学A
- 情報とモデル
- オブジェクト指向プログラミング及び演習 I・II
- データサイエンス・AI概論
- 社会情報学ゼミナールI・II・III・IV
- 卒業研究
受験生へのメッセージ
必修科目の内容を確実に理解しておいてください。また視野を広くもつため、ニュースやSNSで海外の事象をだけでなく, 書籍やドキュメンタリー映像などで過去の事象にも目を通すようにしてください。
先生について
[座右の銘] 人間万事塞翁が馬 人生に無駄はなく、生まれてきたことに感謝する気持ちが大切だと思っています。このような心の持ち方は個人の尊厳や他者への敬意という意識と表裏一体と考えています。 [オススメ本] George Owell の「1984」とErica Frants の「Authoritarianism」です。洋書ですが、共に薄い本なのでそれほど時間をかけずに読めると思います。特に前者は小説であり、kindle版も安価に手に入ります。